新型コロナ対応で学校が休校になり、負担のしわ寄せがきているだろう学童保育の様子が気になり、先週の金曜に視察に行ってきました。
朝霞市第五小学校校内にある泉水放課後児童クラブは、定員が165名の大規模なクラブです。指導員は職員6名、臨時職員が5名、月水金の時短勤務派遣が1名。その中から、常時7〜8名で子どもたちを保育しているそうです。
休校で1日保育となった4日は62名、5日は59名、6日は67名の利用で、いつもの半分強くらいの利用だそう。
3月というのは、本来なら4月に新しく1年生を迎える準備で忙しい時です。子どもたちのお帰り班を編成したり、保育園と気になる子どもや障がい児の様子の申し送りをしたり、ロッカーや靴箱の子どもたちの順番を移動したり、卒室生の送別会や新入生歓迎会の準備をしたり…
いつもなら、3月の子どもたちが学校に行ってる午前中のうちに指導員が準備するのですが、休校で突如1日保育になったので、事務作業をやる時間もなかなか取れないでしょう。指導員のみなさんの激務、大変だと思います。
教室と同じくらいの広さの部屋２つに67名ということで、学校の35人学級とほぼ同じくらいの密集度。
しかも、学童は遊びに来ているので、席に座って授業を聞く学校より、濃厚接触になってしまいます。
私が見学に行ってきたときも、ボードゲームやカードゲームなどを顔を付き合わせてやっていました。
また、1〜2年生だとまだまだ甘えたい盛りで、指導員に「だっこ！」とくっついてくる子もいます。
指導員の方々は、子どもたちに新型コロナ対策でちゃんとマスクしなきゃいけないこと、手洗いをきちんとすることなど、子どもたちに説明もしていました。
しかし、子どもたちに「1m離れて遊べ」なんて無理です。遊ぶときはどうしても顔を付き合わせて、お互い触れ合いながら遊びます。
また、人手が足りないということもあるのでしょうが、室内で長時間遊んでいるのは気になりました。換気も不審者対応を考えたら、ずっと扉を開けているわけにはいかないし…(扉には鍵がかかっていました)
学校に校庭を使わせてもらわえないのでしょうか？と聞いたら、体育館は使わせてもらえるので、午後は交代で体育館に遊びに行くとのこと。
8:00〜10:00 登室、室内遊び
10:00〜11:00 勉強タイム
11:00〜12:00 室内遊び
12:00〜13:00 お昼ご飯
13:00〜13:30 食休みDVD鑑賞
13:30〜15:00 体育館遊び
15:15〜16:15 おやつ
16:30〜 集団帰宅
〜19:00 お迎え帰宅
私が視察にいってのは10:45〜12:00くらいだったのですが、人手もないこともあって1日のほとんどを室内で過ごす予定になっていて、新型コロナ対応としてもずっと室内というのは危険だし、子どもたちもストレスがたまらないか、心配になりました。
また、市の職員より、学校の教員や、補助員の方々にサポートしてもらえばいいのでは？という疑問には、事務方の社会福祉協議会の方から、「やはり、学校は教育委員会を通さないといけないので、どうしても私たち社会福祉協議会は保育課と相談しているので、そちらの方がパイプがあって頼みやすい。保育課のほうから、市の職員派遣ということになりましたので…」とのこと。
日頃、学童保育の現場を見る機会のない、市の職員の方々に現状が伝わる効果はあるとは思うのですが、同じ敷地内で、いつもは938名の子どもを見ている教員の方々が、4名の子どもしか見ていないのだから、その方々のサポートを受ければ市の職員派遣は必要ないのでは…と思うのですが…
市の職員の方々が学童保育でフォローする仕事は専門外で、掃除などの補助的な仕事をする以外ないですが、市の職員の方々は高給取りなので、時間外手当が高くつくし、(市の職員がサポートに入るのは子どもの少なくなった17:00〜19:00)
そもそも学校で補助員の方々も市からの派遣で人手が余っているけど、「休校になったから休んでください」と言えないので、勤務している状態。(と教頭先生がおっしゃっていました)
そもそも、子どもたちにとって学校で面倒を見てもらっている、補助員の方々が一緒にいてくれるほうが、安心な居場所になるのでは。大人の事情ではなく、こどもファーストで対策を考えてほしい。
市の職員の方々はとても奮闘していて、ほかの市では学童保育にフォローなし、なところもある中、頑張ってくれているので頭が下がる思いなのですが、新型コロナ対応や3月議会の対応で、本来やるべき仕事に専念してもらったほうがいいのでは、と思いました。
